2013年9月4日水曜日

戦国名馬事典(番外編)

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【あ】

蘆毛馬【あしげうま】

仁科盛信の愛馬。1582年「武田家討伐」後に、武田勝頼の愛馬「大鹿毛」と共に織田信長に献上された。

汗葦毛【あせあしげ】

長宗我部元親の愛馬。一大事の時必ず汗をかくことから名づけられた。

荒波【あらなみ】

伊達政宗の愛馬。

荒波【あらなみ】

小笠原秀政の愛馬。伊達政宗の愛馬と同名。

アラブ馬【あらぶうま】

小形で均整のとれた優美な馬種で、性質は温厚、粗食に耐え、速力と持久力に富む。南蛮貿易では象やインコなどの珍獣とともに異国の馬も取引された。

稲妻【いなづま】

蒲生氏郷の愛馬。

優婆塞【うばそく】

前田利常の愛馬。

大芦毛【おおあしげ】

織田信長の愛馬。その馬体の大きさは際立っていて、どんなに大きな騎馬の大群の中に混ざっても、すぐに見分けがつくほどであった

大鹿毛【おおかげ】

明智秀満の愛馬。別名井上鹿毛。1582年「山崎の戦い」の敗報を受けて坂本城への帰還を目指す明智秀満が、大津にて羽柴秀吉勢に阻まれた。そこで、陸路を断念した主を乗せたまま琵琶湖の湖水へ入り、無事に泳ぎきって坂本帰還を果たした。

大河原毛【おおがわらげ】

最上義光は、志村光安を使者にたて、鷹などの献上品と最上家の系図を携えて織田信長に謁見させた際、駿馬の「大河原毛」を献上した。体高十尺五寸あった。

大林【おおばやし】

本多忠政の愛馬。

鬼葦毛【おにあしげ】

織田信長の愛馬。織田信長に献じられた数々の駿馬の中でも、特に好んだ馬であったと伝えられている。芦毛の荒馬であることからこう呼ばれた。

鬼鹿毛【おにかげ】

武田信虎の愛馬。武田晴信が十三歳のときに鬼鹿毛を所望したが、武田信虎は元服時に御旗や楯無の鎧などと一緒に譲ると語った。

大鹿毛【おおかげ】

武田勝頼の愛馬。1582年「武田家討伐」後に、仁科盛信の愛馬「蘆毛馬」と共に織田信長に献上された。

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【か】

海津黒【かいづぐろ】

森長可の愛馬。

鏡栗毛【かがみくりげ】

山内一豊の愛馬。織田信長の馬揃えの際、山内一豊の室千代(見性院)は貯えていた嫁入りの持参金を夫に渡し、名馬鏡栗毛を購入させた。馬を買った経緯は、ある商人が東国一の馬を売ろうと連れて来たが、あまりの高さに誰も買う者が無く、仕方なく帰ろうとしたところを山内一豊が買った。それを聞いた織田信長が「高い馬だから、織田信長の家の者でなければ買えないだろうと持って来た馬を、浪人の身でありながら良く買ってくれた。織田信長の家も恥をかかなくてすんだ」と喜んだ。

粕毛【かすげ】

織田信孝の愛馬。毛は鹿毛や栗毛などの毛色に白毛が混生した毛色。この白毛は、首や肢などに限定的に生え、年を経てもその割合は変わらない。

鉄槌【かなづち】

織田信雄の愛馬。

汗血馬【かんけつば】

伊達政宗の愛馬。血のような汗を流すといわれた前漢の時代にいたとされる名馬から取られた名前。

寒立馬【かんだちめ】

陸奥国下北郡に放牧されている馬。厳しい冬にも耐えられるたくましい体格の馬。寒気と粗食に耐え持久力に富む軍用馬、農用馬として重用された。

金伊須【きんいす】

松平忠直の愛馬。

黒雲黒毛【くろくも】

武田晴信の愛馬。とても気性の荒い馬で武田晴信以外、影武者ものりこなせなかった。武田晴信は常に二~三頭の替え馬を連れて戦陣に赴いた。

小鹿毛【こかげ】

織田信長の愛馬。小柄な鹿毛の馬。織田信長に献じられた数々の駿馬の中でも特に気に入っていた馬であった。

碁盤【ごばん】

小笠原忠脩の愛馬。

小雲雀【こひばり】

織田信長から蒲生氏郷が拝領した名馬。

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【さ】

桜野【さくらの】

本多正純が幕府二代将軍、松平秀忠に献上したといわれる栗毛の名馬。白色の差し毛が美し馬。1614年「大坂の陣」で活躍した。

佐倉牧【さくらのまき(15??~15??)】

下総国の馬牧。1583年、北条氏政が千葉邦胤に命じて設置させた馬牧。佐倉牧は七つの牧で構成されることとなったことから、佐倉七牧と称された。

四足栗毛【しそくくりげ】

武田晴信の愛馬。

白石黒毛【しらいしくろげ】

松平元康。自慢の馬で、色は黒でも「白石」と名づけた。

白雲雀【しろひばり】

谷地城主白鳥長久は、織田信長に使者を送り、羽前国の支配権を認めさせようとした。その際に「白雲雀」を献上した。

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【た】

帝釈栗毛【たいしゃく くりげ】

加藤清正の愛馬。大陸から輸入したサラブレット種。帝釈とは帝釈天のことで、梵天とともに仏法を守護する神を意味する。体高が六尺三寸もあり、居並ぶ諸将を圧倒した。

太平楽【たいへいらく】

羽柴秀吉の愛馬。世の中が太平であるようにと名づけられた。

太刀風【たちかぜ】

伊達政宗の愛馬。

中段【ちゅうだん】

武田晴信の愛馬。

遠江鹿毛【とおとうみかげ】

織田信長の愛馬。

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【な】

内記黒【ないきぐろ】

羽柴秀吉から長宗我部元親が拝領した名馬。葦毛の馬である。1587年「戸次川の戦い」にて、島津義弘の知略により、窮地に陥った長宗我部元親を乗せて命を救った。

南部駒【なんぶこま】

陸中国遠野地方は南部駒の産地として、数多くの優良な南部駒を排出した。源義経が、奥州平泉藤原家に依りし時、愛用した「小黒黒鹿毛」は、遠野小友村、鷹鳥屋小黒沢の産であった。軍馬の生産は、阿曽沼家が遠野を領するに至って、組織的行政が実施され、地理的環境から、三陸沿岸と内陸部との産業、生活上の物資の交易が盛んとなり、馬は、軍戦兵器のみならず、農耕運搬、駄送馬としての役割も極めて重要であり、輓引馬の生産育成も行った。1627年、八戸より移治された遠野南部家は、甲斐国馬の血統と共に糠部郡から蒙古、中国、露国の血統の入った、陸奥馬を導入し、道産馬との交配により新たな遠野地域の基礎馬が作られた。

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【は】

八升栗毛【はっしょうくりげ】

羽後国の豪族衆大井満安の愛馬。出陣前には必ず八升もの大豆を食べていたところからこの名が付いた。

膝突栗毛【ひざつきくりげ】

島津義弘の愛馬。別名長寿院栗毛。1572年「木崎原の戦い」において敵将との一騎打ちの際に、膝を折り曲げて島津義弘の危機を回避した。

百段黒毛【ひゃくだん】

森長可の愛馬。森長可の居城金山城の石段を一気に百段駆け上がるほどの名馬。

百里黒毛【ひゃくりぐろげ】

本多忠朝の愛馬。雄々しい黒い馬体が美しく、駆ければ縮地の如く、一瞬で百里を駆けるほど速いことからなずけられた。1614年、本多忠朝はこの馬と共に「大坂冬の陣」に参陣した。

百枚川原毛【ひゃくまいかわらげ】

小早川秀秋の愛馬。

戸次黒【べっきぐろ】

戸次鑑連の愛馬。戸次鑑連が雷に打たれた時、千鳥という刀で雷を切って助かったので雷切に名前を変えた。

放生月毛【ほうしょうつきげ】

長尾景虎の愛馬。1561年「第四次川中島の戦い」における武田晴信との一騎打ちの際、騎乗していた。二頭の愛馬がいて、全体が白いのが「駆」、毛口の周りが黒いのが「詮」。

星河原毛【ほしかわらげ】

織田信長の愛馬。多賀谷修理亮が献じた骨太で勇ましい悍馬であった。同時期に明智光秀も馬を献じているが、織田信長は明智光秀の馬は受け取らなかった。

星崎【ほしざき】

羽柴秀吉が富田知信に褒美として与えた馬。富田知信は「小牧長久手の戦い」の際に、羽柴秀吉の使者として織田信雄のもとへ赴き、和睦の締結に大きく貢献した。

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【ま】

松風【まつかぜ】

前田利益の愛馬。別名谷風。前田利家を水風呂に騙して入浴させ、前田家を出奔した際に奪った。並外れた速さで走り、勇猛果敢で体力も抜群。凡馬では三日ともたないほどの巨体の前田利益を乗せて悠然と駆けた。漫画『花の慶次』では、上野国の厩橋城近くにいた。

三国黒【みくにぐろ】

本多忠勝の愛馬。松平秀忠から拝領した。1600年「関ヶ原の戦い」で、被矢した。

望月黒毛【もちづき】

北信濃国の北佐久郡望月地方の生産馬。皇室の牧場があり、その地で生産された馬は「望月の駒」として珍重された。

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【や】

両國【りょうごく】

最上義光は、松平元康に「両國」という名馬を献上した。奥羽両國に並びなき馬であることから、こう名付けられた。

連銭葦毛【れんせんあしげ】

織田信長の愛馬。白毛の中に、黒などの差し毛が身体一面に銭型に入っていた。

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【資料Ⅰ】

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【資料Ⅱ】


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【資料Ⅲ】



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戦国人名辞典は1530~1600年の期間に活躍した国別戦国武将名辞典です。基本的に五十音順に並んでいます。本家と分家がある場合、混乱を避けるために、分家には頭に城の名前を入れています。本姓が変わる場合は(○×△)が変更後の本姓となっています。

※印は出展図書からを示しています。歴史小説も含まれるため史実上の人物とは限りません。小説からの出展は注釈を入れます。

※あくまで個人的な趣味のサイトなので、誤字脱字、多少のミス等は許してください。

※名が不明場合は書籍等で採用されている便宜上の名を使用します。

※参考文献:「戦国大名家臣団辞典(東国編)」新人物往来社、「戦国大名系譜人名辞典(東国編)」新人物往来社、「信長の野望【革新】マニアックス」株式会社コーエー、「戦国国取りガイド」新紀元社、「戦国人名辞典」新人物往来社、「戦国大名家臣団総覧(歴史と旅臨時増刊)」秋田書店、「クロニック戦国全史」講談社、「天下統一Ⅲ(完全攻略ガイド)」角川書店、「戦国時代人物総覧(別冊歴史読本)」新人物往来社、「歴史読本(戦国大名家370出自総覧)」新人物往来社、「戦国大名マニュアル」新紀元社、「戦国大名家総覧(歴史と旅臨時増刊)」秋田書店、「戦国武将ガイド」新紀元社、「戦国関東名将列伝」隋想社、「(歴史と旅臨時増刊)戦国大名家臣団総覧」秋田書院、「武田信玄(全4巻)」文春文庫、「武田信玄(全3巻)」講談社、「武田勝頼(全3巻)」講談社、「甲州武田家臣団」新人物往来社。フリー百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」。

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